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江戸川区、瑞江、田所歯科医院的コラムとか、ブログとか、その他もろもろ。江戸川区瑞江の歯科医が、思い立ったことを思い立ったまま、なんとなく更新していくんじゃないかと。 

歯周病の原因は?

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口の中には500種類の細菌が、数百から数千億個もいるといわれています。
常に37℃近くの温度に保たれ、湿り気があり、定期的に栄養も補給される。口の中は細菌にとって天国のような場所です。
歯周病を引き起こす原因菌はその中の数種類ですが、それらが毒素を出すことによって、毒素と接触した歯肉が炎症を起こすのが歯周病のはじまりです。
炎症を起こした歯肉は、赤く腫れ、粘膜がもろくなって出血しやすくなります。歯肉炎です。
年齢に関係なく、若い人でも歯肉炎は起こりますので、歯ブラシに血がついている場合は、要注意です。

歯肉炎が進行すると、炎症を起こした歯肉が自分の免疫の力で、自らの組織も破壊してしまうということが起こります。
まずは歯と歯肉をつないでいる繊維を壊します。歯から歯肉が少しずつはがれていき、そこに溝が出来る。歯周ポケットといわれているものです。
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これがくせ者。
歯周ポケットが深くなると歯ブラシだけでは中の汚れを掃除しきれなくなります。
歯周病菌のほとんどは嫌気性菌です。嫌気性菌というのは酸素が嫌いな菌のこと。そう、歯周病菌にとって、閉じ込められ酸素のほとんど入ってこない歯周ポケットの中は天国の中の天国なんです。
歯周病菌は繁殖を繰り返し、毒素を出して歯周組織を破壊していきます。結果、歯周ポケットは深くなっていき、よけいに掃除がしづらく酸素が届かない住みやすい環境になっていきます。まさに悪循環に陥っているわけです。

歯周ポケットが深くなると、それにつれて歯を支えている周囲の骨(歯槽骨)も壊れていきます。
歯周病は痛みなどの症状がでづらいので、気がつかないうちに進行します。歯槽骨が根っこの半分くらいまでなくなっても、それほど自覚症状は出ません。
3分の2くらい骨が壊れてやっと、歯が揺れてきたり、固いものがかみづらいなどの症状が出てきます。ときどき、歯肉が腫れることも出てきて、歯周病ではないかと心配しはじめるのがこの時期だと思います。
しかし、歯周病は実はずっと前からはじまっていました。20代くらいから毎年0.3ミリとか気づかないうちに少しずつ歯槽骨は破壊されていたのです。
それが30年続くと0.3×30=9で9ミリ骨がなくなるわけです。歯の種類によって根の長さは違いますが、15ミリくらいだとすると、50代になったころにやっと自覚症状が出てくるという具合です。
それからでも治療の方法はないわけではありません。ただ、なによりも骨を減らさないことが大事なんだと思います。自覚症状の出る前から、予防を心がける。歯医者に行くと、最近では予防予防とうるさく言われることが多いかもしれません。ちょっとしつこいですかね。でも、やはり予防がなによりも大切なんだと僕も考えています。

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2012/01/07 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

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